映画「ヒミズ」を観てきました。
原作の漫画は「行け!稲中卓球部」で有名な古谷実氏、
それを園子温監督が被災地の映像を取り入れ、実写化。
撮影中に震災が起こり、脚本を大きく変更したという作品です。
正直な感想、原作を読んでいたので
怪物(原作のみに出てくる)の存在や終わり方などが変更されていて
なんとなくしっくり来ませんでした。
でも帰って思い出して、考えれば考えるほど
「いや、やっぱすごいな。」と思えてくるのです。
何がすごいかって
震災後に脚本を変えてしまった監督、
被災地に映画を撮りに行った撮影クルー、
その世界観を表現する新人主演の二人の演技、
そして、園監督の脚本を変えてしまう程の影響力があった震災が。
あの3月11日の出来事は多くの人に影響を与えています。私を含めて。
絶対に忘れちゃいけない事だな、って改めて思いました。
上映中に被災地で撮影しているところを想像しただけで
なんだか鳥肌が立ったのを覚えています。
東日本大震災を、ドキュメンタリーとしてではなく
フィクションとしてひとつの物語の一部にしてしまった。
震災の記憶を真っ先に残した映画作品として
評価されるべき作品だと、私は思います。
原作の漫画「ヒミズ」は少し置いておいて、
園監督曰く『希望に負けた』という、新たな作品である映画「ヒミズ」として。
もしお時間があれば、観に行ってみてくださいね。