2012年02月04日
絶望 vs 希望
映画「ヒミズ」を観てきました。
原作の漫画は「行け!稲中卓球部」で有名な古谷実氏、
それを園子温監督が被災地の映像を取り入れ、実写化。
撮影中に震災が起こり、脚本を大きく変更したという作品です。
※あらすじはこちらで。
正直な感想、原作を読んでいたので
怪物(原作のみに出てくる)の存在や終わり方などが変更されていて
なんとなくしっくり来ませんでした。
でも帰って思い出して、考えれば考えるほど
「いや、やっぱすごいな。」と思えてくるのです。
何がすごいかって
震災後に脚本を変えてしまった監督、
被災地に映画を撮りに行った撮影クルー、
その世界観を表現する新人主演の二人の演技、
そして、園監督の脚本を変えてしまう程の影響力があった震災が。
あの3月11日の出来事は多くの人に影響を与えています。私を含めて。
絶対に忘れちゃいけない事だな、って改めて思いました。
上映中に被災地で撮影しているところを想像しただけで
なんだか鳥肌が立ったのを覚えています。
東日本大震災を、ドキュメンタリーとしてではなく
フィクションとしてひとつの物語の一部にしてしまった。
震災の記憶を真っ先に残した映画作品として
評価されるべき作品だと、私は思います。
原作の漫画「ヒミズ」は少し置いておいて、
園監督曰く『希望に負けた』という、新たな作品である映画「ヒミズ」として。
もしお時間があれば、観に行ってみてくださいね。
Posted by タナカミサト at 18:03│Comments(0)
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